未経験の業界への転職。「みどり」を下支えする仕事におもしろさを感じた
Q. 南香園への転職のきっかけは何でしたか?
ここに来る前は、アスリートを小中学校の体育授業に派遣する一般社団法人で働いていました。自身の技能で人を楽しませたり、人生の選択に大きな影響を与えたりする、そんなアスリート達に憧れて、自分も何か技能を身につけたいと考えるようになりました。それで、自分にしっくりくるものがないか探していたら、南香園のウェブサイトにたどり着き、植物の手入れや庭園の維持管理など、普段あまり気に留めないものを下支えする仕事に、おもしろさを感じたんです。
Q. アスリートの派遣事業に関わった経緯を教えてください。
実は大学を二度卒業しているんです。北大を卒業してそのまま大学院に進学したんですが、ある時期、それでいいんだろうかと自問自答して、休学しました。テレビドラマの影響で高校から始めたチェロがきっかけで、音楽が生活の一部だったこともあって、やっぱり音楽に関わり続けたいと思ったんですね。それで、コンサートホールKitaraで働きながら、就職と進学、ふたつの可能性を考えました。結果として、楽器屋さんへの正職員の内定と、道教育大の合格通知を両方もらうこととなり、迷いましたが、アートマネジメントをしっかり学ぶために進学を選択しました。
僕が選んだ芸術文化コースでは、音楽や美術だけでなく、ダンスやスポーツに関する専攻もあり、芸術家が抱える悩みはアスリートでも同じということを知る機会になりました。そんな折、教師陣の中にいた元プロサッカー選手、そして彼が立ち上げたアスリート派遣事業に出会ったんです。同じ年代同士の「競争」ではなく、「憧れ」や「なりたい」を子供たちに与えるビジョンに共感し、事業開始2、3年目から関わることになりました。
Q. 南香園での仕事を始めて、どのように感じていますか?
本当に素人で入社したばかりなので、今はひたすら経験を積んでいます。学ぶことがたくさんあり、毎日が新鮮で楽しいですね。今日も庭木の刈り込みをしてきたんですが、先輩たちが無造作に枝を切っているように見えて、出来上がってみるとすごく綺麗なんです。最初に庭木のかたちをデザインし、その後は木の成長を見越して計画を立てて刈り込んでいく。庭師のセンスによるところが大きく、アーティストと通じるものがあるように感じます。
他にも草刈りや剪定もありますし、冬口には冬囲いなど、とにかく先輩の仕事を見て、やりながら覚えていきます。トラックやユニックの運転技能講習など、必要な資格取得や教習を受けさせてくれるのも、未経験者としてはありがたいですね。
また、先輩たちはひとつひとつの作業に細かい指示を出さないんですが、分からないことはすぐに教えてくれます。何より、社内全体で話しやすい人間関係ができていて、ちょうどいい距離感を保っているのが、本当に居心地がいいと感じています。入社前は、師弟関係や丁稚奉公みたいな文化があるかも、とちょっと身構えていただけに、良い意味で裏切られました。
Q. 今後は南香園でどんな仕事をしていきたいですか?
この仕事を、一から十までできるようになりたいですね。植物に関わるだけでなく、お客さんとの対話を重ねて望むものをかたちにし、それを維持していくこと、そしてそういった仕事を管理する仕事もあります。ただ、入社間もない今はまだ、どこで何をやるかを知る段階で、造園の仕事としてのスキルをきっちり手に入れることが第一。5、6メートルもある松にするすると登り、枝にまたがって剪定する。何となく思い描いていた庭師像が自分のものになっていくのが、楽しくて仕方ありません。
Q. 南香園を就職先に考える方へ、アドバイスをお願いします
就職支援サイト経由でコンタクトを取った最初の段階から丁寧な対応で、面接でも業界のいろんなことを教えてもらえたので、外の世界から飛び込む人間として、受けた安心感は大きかったですね。
また、ちょうどいい距離感が保たれた人間関係と言いましたが、ドライとか冷たいといったことは全くなく、漫画やアニメ、釣りの話など、仕事に関係のない話も飛び交います。他人の趣味にケチをつけるような人は誰もいなくて、本当に穏やかで居心地がいいんです。会社の長い歴史のなかで、そういう社風が出来上がったのかもしれません。
残業はほぼ無し、忙しい時期はありますが、労働時間管理はきっちりしていて、有給もみんながしっかり取るよう徹底しています。南香園は、本人がやりたいと願う気持ちさえあれば、人間関係も労働環境も、安心して働ける会社ですよ。