庭長の職人たち
2020-12-22

門松づくり3

門松づくりのご紹介も最終回です。

こんにちは、人事担当の廣部です。3回に渡った門松づくりのご紹介も今回が最終回です。なかなか見ることができない門松づくりの様子を是非ご覧ください。

竹を切り揃える

前回は台作りの様子までお伝えいたしました。その後はまずは竹の加工です。南香園では3尺~9尺までの門松のサイズに合わせて竹を切ります。そして口の部分を斜めにカットするのですが、竹は生ものでそれぞれ少しずつしなりがありますので、まずは綺麗に竹が揃う面を確認します。上記の写真がその様子です。面が決まったら口の部分を斜めにカットします。

ケガをしないように細心の注意を払い、二人で息を合わせてカットします。カットした後の竹が冒頭で紹介した写真になります。

竹を固定する

竹を切り揃えたら台に竹を固定していきます。きちんと地面に垂直になるように竹をセットして固定します。この作業をきちんとしないと、門松は基本的に屋外に置きますので、バランスが悪く倒れてしまったりする原因になりますし、見た目も美しくありません。

竹を固定し終えるとこの写真のようになります。この写真は3尺と4尺の門松です。3尺と4尺の門松の台は藁で装飾されています。

松と梅の飾り付け

竹の固定が終わると、次に松と梅の飾り付けです。竹に対してバランスよく松を飾り付けます。ここもまさに職人のセンスが問われる作業になります。量が少なすぎても、多すぎても、幅が狭すぎても、広すぎても格好よくなりません。松もすべて生の材料ですので、1つずつ形が違います。何本飾れば良いということはありません。こればかりは職人のセンスと経験が大事になってきます。

完成!そして出荷します。

いかがでしたでしょうか。こうして門松が完成します。よく見ると梅の花が見られないと思います。この時期に梅の花は咲きませんので、梅だけは造花を使っています。南香園では、出荷の直前に梅の花を取り付けます。そのため、最後の完成写真でもまだ梅の花はついていません。門松の作成は25日まで続きます。門松の設置は松の内以降(12月13日以降)とされていますが、現代の日本ではクリスマスも1つの行事として大事に行われていますので、南香園の出荷(設置)のピークは12月26日~28日になります。日本の大切な文化をこうして支えている職人たちがいるということを知ってもらえたらうれしく思います。
最後になりますが、南香園の門松づくりが北海道新聞社様に取り上げて頂けることになりました。12月24日の朝刊ということですので、是非ご覧いただけたらと思います。今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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